医療人としての原点と揺るぎない信念
研修医時代から24年、この愛心館で育った私にとって「患者様・利用者様中心の医療・介護」という理念は、医療人としての原点です。 理事長という大役の責任に襟を正す一方、私の根幹にある想いは変わりません。それは、法人に関わる全ての人の幸せを追求し、地域社会に貢献するという純粋な願いです。
地域社会に貢献するシームレスな医療連携
目前に迫る「2025年問題」をはじめ、日本は大きな転換期を迎えています。少子高齢化が進み医療や介護の需要が高まる中、私たち医療法人の役割は、質の高い医療・介護の提供に留まりません。医療・介護•福祉が切れ目なく連携し、地域ぐるみで皆様の暮らしと健康を支える体制を築き上げることが不可欠です。
愛心館は、近隣のクリニックや病院、介護施設・事業所、行政の皆様との「顔の見える関係」を一層大切にし、最善の医療・介護ケアを提供できる連携の輪を広げてまいります。紹介いただく患者さん・利用者さんには当法人の専門医療・介護でお応えし、回復後は再び地域の先生方のもとへお返しする。このシームレスな連携こそが、これからの地域医療・介護の要であると確信しております。
職員の幸せが患者さんの幸せに繋がる
そして、その医療・介護の担い手である職員一人ひとりの幸せなくして、患者さん・利用者さんの真の幸せは実現できません。これは、私が長年医療に携わる中で、確侶へと変わった信念です。 職種を問わず全てのスタッフが、専門職としての誇りとやりがいを持ち、互いに檸重し合い、安心して働き続けられる環境を整えること。それが理事長としての私の最も重要な責務です。「愛心館で働いていて良かった」と全職員が心から思える法人を日指し、働きがいのある職場環境の整備に全力で取り組みます。
「愛心」にこめられた使命を未来に
私がこの病院の門を叩くことを決めたのは、創立者である高橋順一郎先生の、「患者さん一人ひとりに対する純粋でひたむきな誠実さ」に、心を強く揺さぶられたからに他なりません。長年医療の現場に身を置き、様々な経験をする中で、先生が掲げられた「患者様中心の医療」という理念をいかなる時も貰き通すことの尊さと本当の難しさを学びました。だからこそ今、この原点を守り抜くという決意は、かつてなく強固なものとなっております。先生が築かれたこの揺るぎない礎と崇高な精神に最大限の敬意を表し、その情熱を未来へと確かに受け継いでいくことを、ここにお誓いいたします。
法人名である「愛心」には、私たちの原点と使命が込められています。それは、生命の源である"心臓を愛する"という医療の専門性と、すべての人に寄り添う"心を愛する"という普遍的な人間愛。この二つの「愛」を両輪とし、皆様の人生を支える医療を追求することこそが、私たちの変わらぬ誓いです。
道は平坦ではありませんが、患者さんや利用者さん、ご家族の皆様からの「ありがとう」という言葉、 地域の医療機関の皆様との固い信頼関係、そして日々現場で奮闘してくれる職員たちのひたむきな姿が、私の大きな支えであり、原動力です。
皆様の変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。